どうして『葵』じゃなきゃダメなのか

こんばんは!葵(あおい)です。巷では「きゅん」とか「食べ盛り」とか「ハムの人」とか呼ばれています。よほどひどいものでない限りどんなあだ名も受け入れます!本当の名前は葵です!どうぞよろしくね!!

さて、この記事は『セカンドライフ非技術系 Advent Calendar 2017』という企画に急遽参加をさせていただき、深夜0時を回る前に書き上げるべく、19時20分頃から中の人が必死にキーボードを叩いて書いているものです。非技術系と名がついていますが、技術系のアドベントカレンダーもあり、どちらも参加できる枠が空いています。皆さんと一緒に盛り上げることが出来れば嬉しいです!

セカンドライフのアバターについて」というテーマなので、私自身がSLに出会い、今の形に落ち着くまでを書かせていただこうと思……ってずっと書いてたのですが、私が書きたいのはこんな長い前置きじゃない、違う、そうじゃない、というわけで一度全部消去し、少し自分の内面に触れるような事を書かせていただきたいと思います。SLを始めるまでの経緯はこちら(別記事)に書いてありますよ!

つい最近の事なのですが、とある方にこんな質問をされました。

「どうして(中の人が)女性だと隠さずに、男性アバターで過ごしているの?」

その方は純粋な好奇心から私にこう訪ねてくれて、私もそれに対し不快に思う事はなく、ただ一言「こっちの方が気楽なの」と答えました。それでもお相手はやはり不思議そうにしていたので、ここでその質問に対する答えをじっくり書いていこうと思います。

「こっち(男性アバター)の方が楽」というのは確かに本音です。今回は

・女性アバターでいるのが落ち着かない=男性アバターの方が落ち着く

という事に加え、

・子供の頃からの『美しい男性』への憧れ

・『なれなかったもの』への憧れ

この三つについて、自分の視点で深く書いてみたいと思います。

-女性アバターでいるのが落ち着かない

個人の見解ですが、これまで触れ合ってきた所謂『ネナベ』の方は、こう仰る方が多かったように思います。

私が男性キャラクターばかり使うようになったのはそこまで昔のことではなく、5年近く前からです。それまでは女性キャラクターで遊ぶ事が殆どでしたが、FINAL FANTASY XIVのミコッテという種族の男性を見て一目惚れしてしまい、それからSLを始めるまでの間はずっと男性として、でも自身の性別や本来の性格は隠すことなく過ごしていました。そう、そもそも私にとって今の状態は自分の中の『ここしばらくの当たり前』なのです。

少し前、カップルポーズのついたソファを目の前に、友人の一人からこんな質問をされました。

あなたはこのソファに、女性アバターで男性と座るのと、男性アバターで女性と座るの、どっちがいい?

私は迷う事なく「後者で」と答えました。それくらい私にとっては今の状態が普通で自然な事なのです。仮に女性アバターで男性と座ることになったら、その逆より遥かに強い羞恥で黙り込んでしまう気さえします。何故そこまでなのかは私自身もはっきり答えを見出せずにいます。

実は、私にとって『葵』はSLで初めて作ったアカウントではありません。最初は女性アバターとして生まれましたが、訳あって今のアカウントと姿に落ち着きました。個人的に、当時のアカウントと今の自分では、やはり今の方が落ち着くなあという気持ちがあります。現在の状態になるまでは、遊びであるにも関わらず本来の自分自身を抑え込んでいたような気がしていますし、今はとても解き放たれた気分でいます。

 

-子供の頃からの『美しい男性』への憧れ

じゃあ、男性は男性でも、メイクをしたり睫毛を伸ばしたりするのはどうして?

こう聞かれるとこの答えに行き着きます。紙媒体やアニメの影響かと思われるかもしれませんが、私にとって初めての『美しい男性』というのは現実世界の方でした。

あれは小学生の頃。父親と一緒に年に一度だけの夜更しをし、こたつに入って紅白歌合戦を見始めた私の目に留まったのは、ホールの天井から白いヴェールを纏って降りてくる一人の人物。「白組は男性だけですよね!?」というような声の直後、布の下から出てきたのは全身虎柄の衣装を身に着けた、スレンダーな男性歌手でした。今見ると物凄くぶっ飛んだ衣装のように思いますが、父の話をそっちのけで私は画面に釘付けになり、彼の出番が終わってからぼーっと感動の余韻に浸り、少しすると鉛筆を手に彼の似顔絵を描き始めていました。それくらい私にとって衝撃的な出会いで、以来彼のファンを続けて今に至ります。

中学、高校、専門学校を経て社会人になる過程で、それは『への憧れ』から『美しい男性への憧れ』へと変わっていきました。FF14とSLに出会い、現在の姿に辿り着いた事で、自分の理想の美青年が作れる環境を手に入れてしまったわけです。もちろん自分で絵に描き起こすとか、ロールプレイとして演じてみるとか、そういった事も今までしてきましたが、SLほど私にとって理想的なコンテンツはこれまでありませんでした。これをフルに活用して楽しまない手はないじゃない!と、自分の『好き』を爆発させた結果が現在の私です。

Fox's dream

↑クラシックアバター時代のvioletta.さんのヴァンパイアスキンやメイクとの出会い、その後の6DOOさんのBENTOヘッドとネックアタッチメントのリリースが、私を今のスタイルへと導いてくれました。感謝してもしきれません。

 

-『なれなかったもの』への憧れ

皆さんは、今まで生きてきた中でこんな風に思った事はありませんか?

「○○ちゃんみたいな顔に生まれてきたかった」「あと5cm背が高かったらなぁ」

私にとって、そういった感情の対象が『男性全般』だった、それだけの事です。ただ、私の中の「男に生まれたかった」は、性の悩みを抱えて生きていらっしゃる方とは事情が異なります。

子供の頃から男勝りで、クラスの男の子とつるんでいる方が楽だったからなのか、高校生の時に男物の服ばかり着て過ごしていたからなのか、はっきりとしたきっかけは今でも思い出せませんが、随分前から「男の子になりたかったな」という思いはありました。そんな私にとって「どうして女に生まれたんだろう」と思ってしまう大きな出来事が起きたのが4年程前。その出来事で私の人生は大きく変わってしまいました。受け入れるしかない現実を背負いながら生きてきた中でSLに出会い、今まさに『男性として生きる』という夢を、バーチャルの世界ではあっても叶える事ができています。そうする事でRLで自分の身に降りかかった出来事を解決できるわけではありませんが、少なくとも私にとって大きな救いとなっているのは間違いありません。

「じゃあなんでRL隠さないの?」ですって?ありのままでいた方が楽なのもありますが、それ以上はもし親しくなる機会があったらこっそりお話しますw

私にとってSLは「何にでもなれる」ところが一番の魅力だと思えるのです。そう、誰かに迷惑をかけるものでないのなら。

随分前の話ですが、一度SL内で交流を持っていた相手がこんな話をしている場に同席した事があります。

「RLと違う性別でSLやるのって気持ちわるいよね」

様々な人が生きているのですから、こういった意見があるのも仕方のない事です。ですが、相手はその時点で私が男女両方のアバターで遊んでいる事を知っていたのです。頭に来るとその場で黙り込んで、以後全てのコミュニケーションを放棄してしまうタイプの私は、立ち去りこそしなかったものの言いたい事を胸の内にしまい、上辺だけの返事をしながら、心はモヤモヤとした気持ちでいました。

「”異性として生まれてきたかった”という願いを叶えるためにSLを始める人を否定するの?何にでもなれるから楽しいんじゃないの?」

羨ましかった○○ちゃんのような顔も、努力次第で作れる世界。

好きなだけ自分の理想のプロポーションを追求出来る世界。

何にでもなれるSLという世界の中で、美しい男性の姿になりたくて、RLでは叶えられない願いを叶え、ありのままの自分の性格で過ごしている、それが今の『葵』としての私なのです。

RLじゃ絶対出来ないことがSLでは出来てるな」と思うこと、あなたの中にもひとつはあるのではないでしょうか?

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ながーく、まじめーに、書かせていただきましたが、誰からも好かれる人などいないように、私の遊び方や生き方に対する見方も人それぞれなのは分かっているつもりです。

ですが、「異性アバターで遊ぶのって結構楽しいよ!」という事だけはお伝えして、この記事を終わりにしたいと思います。

最後まで読んで下さりありがとうございました!IWでお見かけの際はお気軽にお声がけください+:.\(( °ω° ))/.:+

 

葵(AwindstormR)

Flickr / Twitter / たまりばBergamot

どうして『葵』じゃなきゃダメなのか」への3件のフィードバック

  1. ご参加ありがとうございます!非技術系主催です。今年はバタバタしてあまり宣伝もできなかったので、穴あきも止む無しかと思っていましたが、思いがけず今日を埋めてくださってとてもうれしいです。

    私も中身が女でメインアバターが男で、けれど特に男性を演じるつもりはなくて「こっちのほうが落ち着く、自分に近いと感じる」ので男性アバターで過ごしていたので、今回の記事はものすごくうなずかされてしまいました。

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    • Harukaさん、こんにちは!楽しそうだと思い勢いで飛び込み、やはり勢いのまま書き上げて、後から大丈夫かなとビクビクしていたのですが、そう言っていただけて安心しました!
      もちろん、読んでもやっぱり不思議だな、自分はRLと同じ性別でいたいけどな、という方も多いと思います。でも、こういう生き方もアリじゃない!って、楽しいよって言える場を設けてくださったことに感謝します、コメントありがとうございます!

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